ある日の昼どきの事、
私はその子と一緒に木の実を採りに行っていた。
一緒に・・・と言うか、まあいつも通り、そのこを負ぶっていたのだが・・・。
「もりのおくには、どんなきのみがあるの? まだいったことないからわからないや・・・。」
「そういえば君には初めてだったな・・・。 行ってみれば分かるさ・・・。」
少し森の中を進んだ時、空から翼をはばたかせている音が近づいてきた。
からかい屋のウォーグルだ。
「よお爺さん、また木の実採りかい? 肉や魚を我慢するのは、体にドクだぜ?」
「お前はいつもそんなイヤみを言ってくるんだな・・・。俺はこれでいいんだ・・・。」
「そんな気難しい顔すんなよ。オレっちは別に当たり前の事を言ってるんだぜ?
肉食のポケモンが木の実食べるなんて、おかしいおかしい。」
それはあいつと合う度、いつも言われる事なのだ。
いつも通り聞き流した。
「えっ?パパはいつもきのみをがまんしてだべてたの?
がまんするんだったら、べつのものをたべればいいのに・・・。」
「君までそんな事を言うのかい!?」
少し怒ってその子に言った。
「まあまあ爺さん、そんなにイライラをぶつけるのは、やっぱり我慢している証拠だぜ?
それに、お子ちゃんをそんなに厳しく叱るのも止めといた方が良いんじゃねえの?」
この少し腹立たしい気持ちはお前が作らせたんじゃないか!
そのように思ったが、さすがにこれ以上取り乱すのは、自分の意に反する・・・。
口に出すのを堪えた・・・。
「じゃ、オレっちは爺さんの我慢している、魚でも採って食べに行くとでもすっかな。
じゃあな、お子様は大切に。」
からかい混じりの言葉を捨て、ウォーグルは飛び立っていった。
気持ちが疲れた・・・。その後は、精神的にもう木の実を採る気力は無くなった。
その日は早々と家に戻った。
今日はあいつ(ウォーグル)にイラついてばかりいた1日だった。
あいつの考え方にはいつも納得いかないのだが、
私も昔はあのようだったのだ・・・。
もしかしたら、あいつの考え方が、本来の私の考え方なのかもしれない・・・。
・・・無論、そんな事は認めたくない。
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