その子が私と一緒に生活し始めて、早くも1週間が過ぎた。
相変わらずその子は、私を「パパ」と呼んでいる。 まだ違和感を感じる。
まあ、良い気もしなければ、悪い気もしないのだが・・・。
今日は朝だけでなく、夕方も散歩に出かけた、甲羅にその子をおぶって。
夕日が綺麗だったから、という訳ではない。むしろ夕日の周り以外は、ほとんど曇っていた。
ただ何となく、である・・・。
少し歩いた後、波打ち際に腰掛けた。
座った隣の砂を掘り、波の水をそこに入れた。その子を入れる為である。
「ゆうやけのときのみずって、すこしつめたいね・・・。おひるにもおよいだから、よくわかるよ。」
「おいおい・・・、俺が木の実を採りに行ってた時、また勝手に海に行ったのかい? 海には俺達の種族を襲うポケモンだっているんだから、あまり独りでに出ない方がいいぞ・・・。」
「うみにはちょっとしかはいってないよ。 それにほかのポケモンとはなかよくしてるし・・・。」
・・・・・
いつも通り、こういった何気ない会話で散歩の休憩が始まる。
私がひねくれているからか、話が噛み合わない事もしばしばだが、
今までの、1人だけの散歩よりかはよっぽど心にめりはりがある。
疲れるのはこの後の会話だった。
「ねえねえ、『いいこと』をするにはどうしたらいいのかな?」
この子の質問攻めが始まる。
生まれたばかりだから、色々な事を知りたがるのは当たり前なのであろうが、この子の場合は違う。
小難しげな事ばかり尋ねてくる。
それだから、ちゃんとした受け答えをするのは大変だ。答えるのに2分半ほどかかる事もある・・・。
「『良い事』っていうのは、皆がそれぞれ持っている良心が決めるんだ。
良心は自分にとって利益のある道を見出させる物、つまり自分の人生を『導いてくれる物』だ。
だから良心はポケモンそれぞれで違う。 あるポケモンが良い、と信じている事が、他のポケモンから見れば悪い事だと思う事がある。
出来るだけ多くのポケモンに良い、と思ってもらえる事を行うには、
その事を行ってきた、昔のポケモンを知り、そこから学ぶ事、つまり良心を育てる事をしなければならない。
でも身近なポケモンたちの事を知る事だって必要なんだ。
その時その時の周りのポケモン達にとって『良い事』を行っていけば、自然と、良い方向に向かう事ができる、と俺は思うよ。」
いつもこうやって、思い浮かんだ事をただ言い並べるだけである・・・。
「ふーん・・・、なんだかよくわからないけど、ともだちに、ともだちのすきなことをすればいいんだね!」
「ま、まあそうだな・・・。」
話の主旨を解ってくれる訳ではないのだが、言いたい事は解っているように見える。
このような会話をこれからも続けていく内に、この子は私に似てくるのだろうか・・・?
ふと気付いたら、夕日が半球の形をしていた。
海の水もさっきより冷たくなっていた。
その子を抱え、帰路に着いた・・・。
こんにちは^^ストームです!
返信削除2話来ましたね~
僕にとっては、難しい内容ですけど、pokemonandtrain9さんもエッセイを見ると元気がでます!!
これからもがんばってください^^